言葉で考える
「すなわち・要するに何なのか」と、常に言葉で考えさせるというのもポイントです。実は文章題、算数において読解力というのはさほど必要ではありません。文章題を解く中で一番大事なのは表現するということです。図や言葉で表現する。
その最初の段階、幼少期から低学年のうちにしてほしいのが言葉で表現することです。
保護者の方と一緒に勉強していただくことでより実践しやすくなります。一言で言うと「要するにどういうことか」といつも問いかけてあげてほしいのです。
たとえば出会い算なら「出会うって言ってるけど要するにどういうこと?」「追いつくって言ってるけど追いつくって要するに何?」と。
そういう風に常に「要するに」と問いかけをしてあげることです。
これは図形でも使えます。図形は特にひらめかないからできない、とかじっと考えてひらめくのを待つということをしてしまいがちです。
しかし実際は、言葉で考えて手順をふめばいいだけなのです。本当にひらめきが必要な問題はごくわずかで受験の合否には関係しません。
たとえば相似の問題です。相似は要するに三角形の辺の長さだったり、辺の比を求めようという問題です。まず出てくる辺の持ち主の三角形をはっきりさせ、次にその三角形と相似の三角形を見つけ、そしてその相似な三角形との相似比を図の中に書き込む、この3つの手順をふめば、どんな難しい相似の問題だって解けます 。ややこしいものになるほどその3つの手順を忠実にやればいいのです。
ひらめきを待つのはNG
解けないのはひらめきを待ってしまうからです。いわゆる基本の手順さえしっかりおさえておけば、とれる問題なのに、それを手順をふまずにひらめきに走ろうとする。これでは解けるわけがないのです。
日頃から本質をしっかり捉える勉強をさせてください。「要するに」とか「すなわち」という言葉でいろいろな実証を表現していく。
そうやって自分で手順をきちんとふんでいったら、ひらめかなくてもどんどん解法への道筋が見えてきます。
小さい頃に数量化、言葉で考える勉強法を習慣にすることで、高学年になってから一人で勉強する時間が増えても、考え方が身についていることでスムーズに学習を進めることができます。
日頃から声かけを意識して、お子様の学習習慣の向上に役立ててください。
(進学教室浜学園)