2.先に勉強する。
家に帰ったら、他のことよりまず机に向かう。保護者の方も少しでもそういう雰囲気を作るようにしてあげてください。最初は5分10分からでも結構です。
大人はToDoをどこへ入れ込むかというスケジュールの感覚を持てますが、子どもの場合特に小学生に対しては、先へ先へもっていく姿勢が必要です。
勉強が最優先であると考える習慣を徹底させてください。
また、入試は朝行われますから、朝型が強いのが事実です。
入試に通っていくのは朝に頭がフル回転する子どもたちです。
そこで朝早く起きて勉強させることが大事ですが、保護者の方も、朝10分でも本や新聞を読む時間にあて、子どもが勉強に向かえる雰囲気をつくってあげてください。
子どもは親の背中を見て育ち、その中で一度身についた習慣はその後も人生に影響を与えます。
3.自主的に勉強する。
自主的に取り組むというのはなかなかできることではありませんので、やはり言い続けるしかありません。ただし、「アドバイス」という形を守ってください。
なぜ勉強しなくちゃいけないのかと思いながらの2時間は自主的にやる30分を大きく下回ります。
受験勉強は自分のために「自主的に取り組む」ものであり、このことを子ども自身が少しでもわかっていれば、それだけでも勉強に対する姿勢に変化がみられるはずです。
ただ難しいことですから保護者の方から見て飛躍的な成長はないかもしれません。
それでもあきらめずに習慣化させ、子どもにおだやかに自主性の重要さについて話してあげてください。
4.引き換え条件を使わない。
色々な情報や誘惑が飛び交う中、子どもが勉強だけに向き合うということは難しいことですね。保護者の方も苦心して、これが済んだらゲーム1時間などと言ってしまうことがあるでしょう。
しかし、引き換え条件を出すと自主性が育たなくなってしまう危険性があります。
できたら目標の中学に入った後も、その高いレベルの集団の中で、クラブなど色々なことをやりながら自主性をもって勉強をし、その集団についていけるだけの力を育てることを理想とされていると思います。
そのためには、引き換え条件は極力ご家庭でなくすようにしましょう。
勉強は食事や睡眠と同じで「必ずすること」と捉え、何かの引き換えにできるものではないという考え方をお子様に示してあげてください。
5.質良く短時間の勉強をする。
最難関・難関・中堅の中学校17校の入試の試験時間を平均すると、だいたい算数・国語で約50分、理社で約40分です。ということは、家でも5年生以下で1時間以上の勉強を強いなくてもよいのです。
大事なのは長時間だらだら勉強することではなく、30分や40分という短いタームで質の良い勉強をすることです。
以上の5つのことを意識して、子どもが自分の力で、自主性を持って、必要な勉強ができるような環境づくりを意識してみてください。
小学生のうちについた学習習慣は一生を通して必ずお子様の糧となります。
お子様の意識を変え、中学受験を通して人生が豊かなものになるよう、保護者の方が積極的に働きかけてあげてください。
出典:「ベテラン講師による講演会シリーズ」進学教室浜学園