2021年度近畿中学入試について（その5）人気校4 高槻
かつて北摂地域の代表的な男子進学校であった高槻中・高は、大阪医科大学、大阪薬科大学との法人合併や女子の募集開始（共学化）、校舎のリニューアル･･･とここ数年で急速に変貌をとげてきた。
２０２１年度入試では女子の出願が、A日程でプラス１５名、英語選択型でプラス7名、B日程でもプラス２６名と増加した。要因のひとつはA日程の定員を５名増員したことが一つ。もうひとつは、最難関の他校を目指す女子受験生が、だんだん高槻を受験するようになってきたこと。
生徒は授業を以前よりまじめに聞く雰囲気になっている。また、課題研究の授業などにも熱心に取り組むようになっているという。これは共学化によって男女が互いに刺激を与え合った結果だと思われる。
２０２２年入試での新しい試みは、男女比の変更だ。これまでは男女が２：１だったが、３：２とする。それに伴い、A日程の男子を１２０名から１００名に、A日程の女子を６０名から８０名に変更する。
また理科・社会の試験時間を５分ずつ短縮し、それぞれを４０分とし、A日程が午前中に4教科終了するようにする。
英語選択型入試では、英語面接をやめて英語リスニング（３０分）とする。
高槻は、医学系の進路を目指す受験生にとってより魅力的な学校になるとともに論理的思考力、課題解決力、コミュニケーション力など、新学力観に基づく能力の強化にも力を入れてきた。
上述のリニューアルで、２０１６年～２０２０年までに、高校校舎・中庭・図書館・本館が新しくきれいになった。
また、共学化して５年たち、いよいよ女子の保護者からの信頼を得てきた。SGHとSSHの指定も受けている。その中で、Stanford 大学オンライン講座、グローバルセミナー、最先端医学講座、医学部実習、基礎医学講座、基礎薬学講座、SSセミナー、立命館大学アントレプレナーシップ講座など、いろいろな大学との高大連携企画を行っている。
ケンブリッジ英語の導入やZOOMによるオンライン授業など新しい取り組みにも積極的だ。
そんな取り組みが2021年度の大学合格実績にも反映し、東京大学（＋５）・北海道大学（＋４）・大阪大学（＋６）・大阪市立大（＋７）・大阪府立大（＋９）など合格者が大きく増え、国公立医学部医学科（＋６）の合格者も増加した。
進学教室浜学園
