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愛情を伝えるツールとしての絵本

絵本は小さい子どもがはじめてふれる本と言えます。絵が主体で子どもにイメージしやすいような色も刺激が少ないものでできています。

親を必要とする年齢の子どもはまだ自分で絵本を読むことができません。
大好きな保護者の方のひざの上で体温を感じながら読んでもらう時間、眠くなる前お布団のなかで一緒に絵本を見上げる時間、子どもは大きな安心感を得ることができます。絵本は、子どもが、庇護されるだけではなく保護者の方の愛情を受けていることを感じられる重要なコミュニケーションツールと言えるのです。

絵本は人格形成にどう役立つか
子どもの成長の中で、自我(自分で努力して獲得するもの)の確立期に愛情を感じることはとても重要です。それによって落ち着いた気持ち(自己肯定感)が生まれ、自信をもって何かにチャレンジしてみようといったことにつながっていくのです。
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またこの時期色々なことを体験していきますが、目に見える身のまわり以外のことを、全て体験するのはなかなかできないことです。
そんなとき、絵本が、実際経験できないところを補って新しい世界への入り口になってくれます。月の上でこんなことしたいな、と想像を広げることが、天体に興味を持つきっかけになったりします。絵本をきっかけに夢を持ち、職業とした人もいらっしゃいます。

また、最近はオンリーワンが認められる風潮です。それに伴い、ほめてのばす教育が主流ですが、「怒ってはいけない」と取り違えられていることがままあります。
本来、ほめるという行為はがんばりや、何かができたことに対して行われるべきです。ところが、電車でさわいで人に迷惑をかけている、といった叱らないといけない場面で、注意ができなかったり、「駅員さんに怒られるよ」などと言った第三者のせいにするような発言をしてしまう親御さんが増えているのです。これでは社会性が身につきません。

このようなときも絵本の出番です。
絵本の中では悲しい終わりや生死にかかわるものなどが擬似的に体験できるのです。
イソップ童話など道徳的側面を教えることができるものもたくさんあります。
そういった絵本を取り入れていくことが子どもの善悪の理解といった心の成長に結びついていくのです。

絵本を読みたがらないお子様への接し方
子どもが絵本を読まないといったご相談があります。
これは絵本の楽しさを知らないからと言えるでしょう。保護者の方が本を好まない場合が多いのも事実です。

もし「うちの子はすぐ飽きてしまう」と思われているなら、お子様が興味を持つものを根気よく探すことを考えてみましょう。
その子その子によって、興味の持ち方の度合いが違うのはあたり前のことです。ですが、絵本にはジャンルが豊富にあります。お姫様がでてくるもの、科学的なもの、冒険もの・・・・・・などなど。全部に興味が持てなくてもその本のなかのたった一場面を好きになるかもしれません。色々なものに触れさせて、お子様の反応を感じとり、その興味に寄り添ってみましょう。

冒頭でも述べましたが、絵本のいいところはイメージ主体であるということです。
自由に文章からはずれた話ができるので、自分の知っていることを伝えながら読むことができます。
つまり読み手によって話の広げ方が異なるのです。
いつもお母様が読まれている本も、お父様や祖父母の方が読まれるとお子様にとっては新鮮な広がりをみせてくれます。
お子様の様子がわかるきっかけにもなりますので、お母様の仕事、と決めつけないのがよいでしょう。

是非、お子様が小さな頃からたくさんの絵本を手にとって、お子様が愛情を感じられる優しい時間を一緒に過ごしてあげてくださいね。
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