GOLD ROGER, THE “KING OF PIRATES,” HAD ACHIEVED IT ALL.
執筆:奈良県北葛城郡 西大和学園中学校・高等学校 英語科 槇 隆暉
みなさん、「面白い本」をいくつご存じでしょうか。
もちろん、面白いと感じるかどうかは人によってそれぞれです。ですが、世界中で大ヒットした(している)本は、「面白い本」だという共感をたくさん得ることができると思います。今回は、そんな「面白い本」を取り上げます。
みなさん、『ONE PIECE』という漫画をご存知でしょうか。「いやいや、誰でも知ってるよ」「面白い本で漫画を紹介するんかい!」とたくさんのツッコミ、たしかに受け取りました。ありがとうございます。
そうです、とっても有名な漫画『ONE PIECE』は、2015年にギネス記録に登録されたほど、世界中で大人気の作品です。仲間と冒険するあのストーリーは、あまりにも王道ですが、読む人を素晴らしく引き込みます。
今回は、そんな『ONE PIECE』の英語版を取り上げます。しかも、第1巻です。物語は、かつて大海賊として名をはせた「ゴールドロジャー」という男が、海軍に捕まって処刑されるシーンから始まります。
(ODA 1998: 5)
ここから数々のエピソードが生まれていく初めの第1文です。
実はこの文、皆さんが中学生になって、英語のルール(文法)を学ぶと「あれ、おかしいぞ」と思うところなのです。(それは文の時間についてです。詳しく説明しませんが、ここには「過去完了形(had + p.p.)」のHAD ACHIEVEDが使われているのです!)
ところが、もう少し英語に慣れている英語の先生などからすると、「あぁ面白い!」と感じるところでもあるのです。この英語の文法が、主人公ルフィの生き様よりも胸に響くのです。何故か?
答えは簡単。ほとんどの読者は、 「ストーリー」を楽しむために読んでいるからだと思います。そして、このことは漫画でも小説でも、英語でも日本語でも、共通して言えることではないでしょうか。
しかし、みなさんが中学生になってから「英語」と聞くと、どうしても文法や単語といったあの難解さが、瞼を閉じてもチラつくようになると思います。私もその一人でした。ここでみなさんに宿題です。今日眠るまでに、家族の誰かに聞いてみてください。「学校の英語って何を勉強するの?」と。
さて、もう少し英語について掘り下げます。「英語が難しい」と思ってしまう原因の1つには、ゴールを見間違えてしまうからだと思います。例えば、野球でホームランを打つために、バットの素振りをするとします。でも、いつの間にか、素振りを上手くなることがゴールになっていたらどうでしょう?素振り大会で優勝だ!なんてことにはなりませんよね。そもそも素振り大会なんて存在しないはずです(もしもあったらごめんなさい)。
これが、英語の勉強にも起きるのです。つまり、いつの間にか、英語の文法や単語がゴールのように見えてくるのです。これは錯覚です。なぜなら、「ストーリー」のほうが面白くて、もっとわくわくしますから。 だから、小学校の皆さんにとって今こそチャンスなのです。少々文法や単語がわからないこそ「ストーリー」に目を向けて、読んでみてください。特に漫画はわかりやすくて内容が面白いのでおススメです。「英語が読めた!」という達成感は本当に大切ですから。
1ページだけでもいいので、「面白い本」をめくってみてください。そして、その言葉を英語のまま読めると、次の「面白い本」へのきっかけは、今よりもっと無限大に広がると思いませんか。
進学教室浜学園
みなさん、「面白い本」をいくつご存じでしょうか。
もちろん、面白いと感じるかどうかは人によってそれぞれです。ですが、世界中で大ヒットした(している)本は、「面白い本」だという共感をたくさん得ることができると思います。今回は、そんな「面白い本」を取り上げます。
みなさん、『ONE PIECE』という漫画をご存知でしょうか。「いやいや、誰でも知ってるよ」「面白い本で漫画を紹介するんかい!」とたくさんのツッコミ、たしかに受け取りました。ありがとうございます。
そうです、とっても有名な漫画『ONE PIECE』は、2015年にギネス記録に登録されたほど、世界中で大人気の作品です。仲間と冒険するあのストーリーは、あまりにも王道ですが、読む人を素晴らしく引き込みます。
今回は、そんな『ONE PIECE』の英語版を取り上げます。しかも、第1巻です。物語は、かつて大海賊として名をはせた「ゴールドロジャー」という男が、海軍に捕まって処刑されるシーンから始まります。
GOLD ROGER, THE “KING OF PIRATES,” HAD ACHIEVED IT ALL.
(ODA 1998: 5)
実はこの文、皆さんが中学生になって、英語のルール(文法)を学ぶと「あれ、おかしいぞ」と思うところなのです。(それは文の時間についてです。詳しく説明しませんが、ここには「過去完了形(had + p.p.)」のHAD ACHIEVEDが使われているのです!)
ところが、もう少し英語に慣れている英語の先生などからすると、「あぁ面白い!」と感じるところでもあるのです。この英語の文法が、主人公ルフィの生き様よりも胸に響くのです。何故か?
答えは簡単。ほとんどの読者は、 「ストーリー」を楽しむために読んでいるからだと思います。そして、このことは漫画でも小説でも、英語でも日本語でも、共通して言えることではないでしょうか。
しかし、みなさんが中学生になってから「英語」と聞くと、どうしても文法や単語といったあの難解さが、瞼を閉じてもチラつくようになると思います。私もその一人でした。ここでみなさんに宿題です。今日眠るまでに、家族の誰かに聞いてみてください。「学校の英語って何を勉強するの?」と。
さて、もう少し英語について掘り下げます。「英語が難しい」と思ってしまう原因の1つには、ゴールを見間違えてしまうからだと思います。例えば、野球でホームランを打つために、バットの素振りをするとします。でも、いつの間にか、素振りを上手くなることがゴールになっていたらどうでしょう?素振り大会で優勝だ!なんてことにはなりませんよね。そもそも素振り大会なんて存在しないはずです(もしもあったらごめんなさい)。
これが、英語の勉強にも起きるのです。つまり、いつの間にか、英語の文法や単語がゴールのように見えてくるのです。これは錯覚です。なぜなら、「ストーリー」のほうが面白くて、もっとわくわくしますから。 だから、小学校の皆さんにとって今こそチャンスなのです。少々文法や単語がわからないこそ「ストーリー」に目を向けて、読んでみてください。特に漫画はわかりやすくて内容が面白いのでおススメです。「英語が読めた!」という達成感は本当に大切ですから。
1ページだけでもいいので、「面白い本」をめくってみてください。そして、その言葉を英語のまま読めると、次の「面白い本」へのきっかけは、今よりもっと無限大に広がると思いませんか。
進学教室浜学園