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「身近な色について」

執筆:北海道札幌市 北嶺中・高等学校 理科教諭 佐藤 孝治

身のまわりにはさまざまな色があります。一見すると一色に見える色も実はいくつかの色が混ざっていることがたくさんあります。これを調べる方法としてクロマトグラフィーという実験方法を紹介します。この方法では、ろ紙やプレート状にしたシリカゲル(お菓子の袋に入っている乾燥剤)を特別な液体にひたすことで色を分けることができます。


例えば、黒いマジックで図①の右側のように点を描き、展開液にひたすと図②のように黄色や赤紫色などの色が現れてきます。また、植物の葉をすりつぶした溶液で同様に実験すると、図③のように光合成色素であるクロロフィルとよばれる緑色の色素やキサントフィルとよばれる黄色の色素が含まれていることがわかります。


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日本では古くから動植物を利用した染色が行われています。また、虹は七色で表現されたり、万葉集などの古典文学にも色彩を表す用語が記載されていたりするなど、他の国にはない色彩文化があります。皆さんも身近な色について興味や関心を持って調べてみてはいかがでしょうか。


図①:左側はプレートのみ。右側は黒いマジックで点を描いたもの。


図②:黒いマジックの色を分けた結果


図③:植物(タンポポ)の葉の色素を分けた結果


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