子どものやることで、そんな大したことなんて全然ないのに、このお子さんはちょっと最初に褒められすぎたんでしょう。この先、どのお稽古事でも全てレベルアップしていきますから、そうなると大変ですよ。

お母さん自身が気にしすぎていませんか？

  お母さんがちょっと結果を気にしすぎてしまうタイプなのかもしれません。子どもはお母さんの考え方に割と左右されますから。お母さんが、結果や先生から褒められることに対して何も思わなかったら、子どもも何も思わないものです。多少お稽古事で褒められたからといって、そんな大したことはないのですよ。「へー」とか言って何も思わないようにしておけばよいのです。

お子さんはお母さんの気持ちを忖度して頑張ろうとしているけれど、結果が出ないから泣いたり、悔しいと思ったりするのではないでしょうか。ですから、何事に対しても、お母さんが「別にそんなこと、大したことないよ」という態度をとることが大事ですね。

子どもはいつまでも子どもではありません

  子どもが失敗を恐れることを心配していますが、全然大丈夫ですから。子どもはいつまでも子どもではないので、余計なことを心配する必要はないということです。

基本的に子ども時代のことで大したことなんて無いのです。私は子どもが小学校に入学して、ずっと良い成績をとっていても「だから何？」という態度でいました。例えば中学受験塾に入って、すごくがんばったとしても、もっと成績の良い子なんてたくさんいるのです。ですから、小学校で習ったことが出ているテストで良い点数をとったところで「当然だよね」という態度をとっていました。

中高に進学しても、良い点数をとったからといって、子どもが何かを成し遂げているわけではありませんよね。だから「それが何？」と思っていたのです。 子どもは勉強くらいしかすることがないのですから、「勉強ぐらいしなさいよ」ということです。

褒めるのは、何かを成し遂げてからで、じゅうぶん

  ですから、大学に合格した時も「大学に合格しただけでしょう？　合格しただけでは大したことなくない？」と言っていました。大学に入ったことを私が本に書いたりしたので、いろいろ言われたりもしましたが、「大学に入ったことぐらいは、大したことではないよね」と皆で言っているぐらいです。

これから先、世の中のために何をするのかということが大事なのです。本人たちは頑張ったのでしょうけれど。本人たちも「僕たちは大学に受かっただけで何も成し遂げていないので、何かもうちょっとちゃんと世の中のためになるようなことができたときには、世間から少し褒めてもらえたら嬉しいな」という感じです。

子どものすることをあまり大袈裟に考えないということです。お母さんは、子どもをすごく褒めたり、子どもが失敗したからといってすごく落ち込んだりする必要はないということです。お母さんがそういうスタンスを取ったらよいと思いますよ。

ＰＯＩＮＴ

 

• 子どもの「できたこと」を褒めすぎない
• 子どもが失敗しても大袈裟にとらえない
• 社会に出る前の子どもの成果を過剰に評価しない

進学教室浜学園