【中学受験】佐藤ママが語る!テストで時間が足りない?処理速度が遅い子どもへの対策はコレ!
小3男子の保護者です。中学受験を見据えて大手進学塾に入塾しました。子どもは、おっとりした性格もあってか、処理速度が遅く、テストの度に「時間が足りなかった」と言ってテスト問題の5分の1ほどを空欄のままで残してきてしまいます。
毎回、「時間を意識して」「早く書くんだよ」「わからない問題はいつまでも考えていないで飛ばす」などアドバイスしていますが、一向に改善しません。家で一緒にテストの復習をすると理解できているのに、もったいない・・・と毎回ガックリきてしまいます。問題を読むスピードも遅いのかと思い、できるだけ音読させています。
塾の先生によると、今の時点であまり急がせると、じっくり考える力が育まれないとのことですが、佐藤さんはどう思われますか? またアドバイスなどありましたら、よろしくお願いします。
毎回、「時間を意識して」「早く書くんだよ」「わからない問題はいつまでも考えていないで飛ばす」などアドバイスしていますが、一向に改善しません。家で一緒にテストの復習をすると理解できているのに、もったいない・・・と毎回ガックリきてしまいます。問題を読むスピードも遅いのかと思い、できるだけ音読させています。
塾の先生によると、今の時点であまり急がせると、じっくり考える力が育まれないとのことですが、佐藤さんはどう思われますか? またアドバイスなどありましたら、よろしくお願いします。
処理速度より要注意なのは
小3であれば、処理速度は遅いものです。それは特に問題ではないと私は思います。ただ!テストでの空欄は絶対に許してはいけないのですよ! 空欄は、ただの空欄でしかありません。空欄にするくらいなら、とにかく何か書き込みなさい、と私は思うのです。特に、算数であれば数字を書いておきなさい、という話なんですから。受験生はもちろん勉強をする人にとって空欄は恥だ!と言いたいのです。私は子どもたちにも空欄は絶対に許さなかったんです。「何でも書いてくるように」と言ってました。それくらい「空欄」はダメです。
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時間配分を意識づける
ご質問者が言っておられるように、時間が足りないのなら「鉛筆を速く動かす」「わからない問題をいつまでも考えないで飛ばす」ということは、とても大事です。それらを具体的にするためにも、時間が間に合わなかったテスト問題を、子どもが書き込んだ答えを消して、もう一度解かせてみるのです。その時に子どもに時間配分の目安を意識させていきましょう。「ここまでは何分で解こう」「解けない場合は、どうするか」という話を毎回毎回していって、時間配分を親子で考えていくのです。
時間をかけてのんびり家で復習をさせると、解けるかもしれません。しかし時間をかければ、皆できますからね。テストは時間内に解けるかどうかが勝負です。時間内に間に合わないというのは、結局できないのと同じなのですよ。理解できていないということになるのです。結局、点数に結びつかないのはダメなのですよ。
子どもに問題文を音読させるのはダメ
また、「読むスピードが遅いから音読をさせている」とのことですが、子どもに問題文を音読させるのはダメなんです。なぜなら、音読をしながら難しい問題を解こうとしても、わかるわけがないからです。文章を目で追って口に出す音読をしながら内容を理解するのは、とても難しいものです。大人であっても、見たこともない小説を音読してみたら、ただ字面を追うだけになって途中で意識が飛ぶでしょう? 結局、「読む」ことだけに集中してしまうんです。ですから、問題文の音読を子どもにさせるのはダメなのです。問題文を読むスピードを速くするのに、音読で速くなっても仕方ありません。大事なのは早口になることではないのですから。
テストで問題文を速く読むということは、黙読で理解できるスピードを速くするということなのです。それはつまり、文章中の言葉を素早く理解するということなのです。どんどん理解しながら読み進めていって、最終的に何が書かれているのかがわからないといけません。そのためには口に出して音読していたらダメです。
音読は保護者がしてあげればよい
問題文を速く理解する力をつけるためには、保護者が問題文を音読してあげるのです。子どもが理解しやすいように読み上げていきましょう。途中で子どもの理解が追いついていないと思ったら、解説をはさみながら読んであげるとよいです。そして、一つ一つ理解ができてから次へ進めていきます。子どもが耳から入ってくる文章を理解できるようにする。「耳から入ってきたことを理解できる」というのは、意外と大切で、なかなか難しいものなのです。ですから問題文を読むのは保護者、子どもにはそれを聞いてすぐに解かせることです。そして1度聞いてわからない問題は、子ども自身に音読ではなく「黙読」させる。
性格ではなく語彙の少なさが要因
他にも「子どもが、おっとりしている」と質問文にありました。おっとりした性格はよいと思いますが、おそらく理解している言葉が少ないのだと考えられます。ですから保護者が日頃から、子どもにもっと言葉をかけていくとよいでしょう。保護者が新聞や本などを読んで、「私は、こう考える」「これは、こうだね」などと、子どもにたくさん言葉をかけるのです。普段、保護者が子どもにかける言葉は「早く宿題しなさい!」「早くお風呂に入りなさい!」となりがちではありませんか? しかし、そういう言葉ばかりだと意味がありません。例えば家族でテレビを見ている時に、その内容について「ああだね、こうだね」と言って、時事ニュースについても話して、子どもにたくさん言葉を注入することが大切です。それらが子どもの耳に、いかに入っていくか。
世の中には「耳学問」という言葉がありますが、耳から入った言葉は聞いてすぐには理解できなくても、心に残るんですよね。子どもが改めて自分でその内容を目にした時に「親はこう言っていたな」と思うわけです。
ぜひ保護者がいろいろなことに興味をもって、それを子どもに話すということを大事にしていただきたいです。そうして、子どもの中に言葉がいっぱいになると、意外と「おっとり」ではなくなり、精神年齢が上がります。そうすると、キビキビと物事を進めるようになるでしょう。
小学3年生の時点で急がせると、確かにじっくり考える力がなくなるということもあり得ます。そのため急がせなくてよいですが、時間配分は大切です。「時間配分を考えて、時間内に解く」「空欄にはしない」ということから始め、「問題文の理解力を上げる」ことも意識してみてください。
POINT
- テストで空欄を作らないように指導する
- 解き直しをしながら時間配分について親子で考える
- 音読よりも問題文の理解度を上げる
- 子どもの語彙力を上げると行動力も上がる
この「佐藤ママが語る!」では、灘中へ3人合格、お嬢様は洛南中に合格され、そして東大理Ⅲへ全員進学された佐藤ママこと佐藤亮子(浜学園アドバイザー)さんのノウハウを紹介していきます。
※このコンテンツはYouTube佐藤ママチャンネル(https://youtu.be/ZT89EV3-lgk?si=bVGKgjpBMQ_FMNBy)を参考にまとめています。
進学教室浜学園