志望校に向けてマイナスな発言をしない
春先から夏にかけては現実的な範囲で実力よりも高い志望校を意識しましょう。保護者の方もなるべくプラスな発言をして勉強に対する気持ちを高めてあげてください。志望校が決まるとどうしても、ここができていないなどのマイナスの発言が多くなってしまいがちです。
しかし小学生がその志望校を狙おうと本気になることは受験において大きな原動力になります。
ですので子どもが持って帰ってくるテストなどに対してもできるだけ前向きな話に結びつけてください。とにかく志望校に向けてやれる!という気にさせることが大切です。
結果が悪い時にも一度持った志望校意識を維持できる家庭の雰囲気作りに努めましょう。
夏はとにかく勉強させる
42日間物理的に時間が空くのはこのときだけです。だから夏休みは受験に集中し、がむしゃらに努力させなければなければなりません。そのためにも周りがうまく勉強以外の興味を排除し、勉強のみに集中できる環境を作る手助けを惜しまないでください。
家庭学習においては少し過度な量を限られた時間で取り組ませましょう。ストレスをためることにはなりますが、これも入試本番でのプレッシャーに強くなるために必要なことです。
「志望校」は前向きに捉える
秋以降は「志望校」ではなく「受験校」を考えていく時期です。でもこの時期に一番大切なのは合格圏に届かないから諦めさせることではありません。合格圏の点数を何が何でも取らせることです。
大人の目線になると、秋になってもC判定やD判定だと、これからあとどれくらいあがるのかと思うのが普通です。
しかし中学受験というのはそのようなデータや大人の感覚とは大きく異なります。
「どうしてもここに行きたい」という本人の気持ちが一番大切です。
模試のデータや復習テストの成績表をなるべく前向きに見る部分を残しながら一番悪い時に順位や偏差値を少しでも上げるように目標を持って努力する。模試において全てがB判定の時でも総合A判定になることがあるのを忘れないでください。
願書を出すのは12月の半ばから1月です。受験校はその段階でしっかり決まればいいんです。それまでは本人が決めた志望校をひたすら応援してあげてください。
志望校を受験校に変えるとき
最終的に受験校を決めるときは子どもが十分に納得するようにしてください。本人が納得して最後はここを頑張ろうという気持ちを親が応援し、真の志望校に変えていくことが大切です。受験校をもともと目指していた学校から変えるときも、今まで頑張ってきたことの価値を子供に言い聞かせてください。小学生の受験で守りの姿勢は弱いです。そういうときこそ絶対に前を向いて攻めていってください。
大事な時期ですから親も子どもも神経質になったり落ち込んだりすることもたくさんあると思います。しかし、中学受験を通して得たものは今後も子どもの人生に良い影響を与えます。常に前向きな気持ちで、子どもを信じて受験を乗り切ってください。
「ベテラン講師による講演会シリーズ」進学教室浜学園