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関西学院中学部

進学教室浜学園が独自の切り口で中学校を取材し、その魅力をお伝えしていきます。

兵庫県西宮市に位置する関西学院中学部。隣には関西学院大学のキャンパスが広がっています。幼稚園、初等部から大学までを擁する関西学院のスクールモットーはMastery for Service (奉仕のための練達)。いつか他人の役に立てるよう自分を磨き上げるというものです。今回は、高等部、大学、大学院・大学院専門職まで続く一貫教育の根幹をつくることを目的としている中学部の、安田先生にお話を伺いました。
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関西学院中学部 部長 安田栄三先生と浜学園経営企画室渉外担当 山田

「感謝・祈り・練達」

―御校の教育理念についてお話しいただけますか。
本校の教育理念は「感謝・祈り・練達」です。男女共学になってから7年目。共学となるに至り1年間かけて教育の理念を職員全体で見直して検討した結果、導き出されたのがこの3つの言葉です。我々はこの理念をベースに日々の教育活動を行っています。

キリスト教・読書・英語・体育・芸術を5本柱として指導

―この教育理念を基礎に据えて、具体的にはどのような科目の指導をされているのですか。
本校では特に力を入れている教育内容が5つあり、それを5本柱として掲げています。 1つ目はキリスト教です。キリスト教主義の学校として、毎日1時間目が終わると20分間全校生徒と教員が参加して礼拝を行っています。毎朝の礼拝は3年間で600回以上にもなります。また、聖書の教えを学び、自らを振り返ったり、いのち・人権・平和などのテーマについて学んだりする聖書科としての授業を週に1度行っています。授業外においても、奉仕活動やボランティア活動を生徒たちは自主的に行っています。
2つ目は読書です。本校では大学生や社会人になった際に役立つこと、必要なこととしてプレゼンテーション能力があると考えています。そのため本校では本と関わり、いろいろな本を読むことはもちろん、自分で設定したテーマについて調べ、まとめ上げて発表するという学習を行っています。その集大成として3年生では10,000~20,000字の卒業レポートを執筆します。生徒たちは修学旅行で訪れる「長崎」を中心に調べ学習を進めます。ひとことで長崎を中心とした調べ学習といっても生徒が設定するテーマは様々です。戦争中の原子爆弾や特攻隊について調べる生徒もいれば、幕末やカステラについて調べる生徒もいます。また、この卒業レポートは調べて提出することだけがゴールではありません。3学期の授業で全員が5分間のプレゼンテーションを行います。自分が調べてまとめたことを相手にどのように伝えるか、どうしたらわかりやすく伝えられるかをそれぞれが一生懸命に考えたうえで、プレゼンテーションに臨みます。調べて、書いて、まとめて、発表する。これこそが読書を通して生徒に身につけてもらいたい能力です。
3つ目には英語が挙げられます。「英語の関学」と称されるように、本校では聞く力・読む力を育むことはもちろんですが、話す力、自分の考えなどを表現する力の育成に重点を置いています。中学部だけでネイティブの英語の教員が3人おり、生の発音を直接聞けるため、きれいな発音の英語を話す生徒が多いです。また、週に6時間英語の授業があるため、ほぼ毎日英語に触れられます。さらに、2年生になると週に1回英語で書いたレポートの提出を求められます。この2点を中学部の在学中続けることで、生徒たちは英語の力を着実に身につけることができます。
4つ目は体育です。これは、心身ともに健やかに鍛えるという点において力を入れています。それが体現されたものとして「全校駆け足」があります。月火水金の週4日、7時間目として15分間、全校生が走る時間が設けられています。毎日走った周数を記録し、卒業式で長い距離を走ったトップ10を表彰しています。学校で定めている駆け足の時間は15時5分~15時20分までの15分間なのですが、5時間目からは制服ではなく体操服で授業を受けてもよいというルールをいかして、6時間目が終わる14時55分から走り始める生徒もいます。そのため、卒業時に表彰されるのは運動が得意な生徒のみならず、走るのは苦手にもかかわらず毎日他の生徒よりも10分間長く走った生徒たちも含まれます。また、11月の終わりには武庫川の河川敷で男子が10キロ、女子が7キロ走るマラソン大会が行われます。毎日15分間走っているので生徒たちは特に気負うことなく走ります。もちろん走るのが得意ではない生徒たちもいますが、彼らも最後まで決して歩きません。たとえ時間がかかったとしても最後まで走り切ります。誰一人あきらめることなくしっかりと完走する。これは日ごろの小さな努力の結晶と言えるでしょう。この全校駆け足やマラソン大会では教員も生徒と一緒に汗を流しています。これも教員が生徒とともに歩む姿勢が具現化されたものと言えるでしょう。
5つ目は芸術です。自分を表現できる喜びと感動できる心を育むことを目標に、芸術鑑賞会や音楽コンクール、文化祭などを行っています。

様々な人や文化とふれあえる宿泊行事・海外研修

―御校の学校行事の特色についてお教えいただけますか。
本校の特色ある学校行事としては、各学年で行われる宿泊行事が挙げられます。
中学1年生は入学式からあまり日が経たないうちに、三田市にある関西学院千刈キャンプ場で2泊3日の新入生キャンプを行います。本校には一般の小学校から150名ほど、関西学院の初等部から90名ほどが入学するのですが、様々な環境から集まった同級生と寝食をともにすることで「仲間」を作ることを目標としています。内容で特筆すべきことはやはり泥の中で行う「メチャビー」です。これは「メチャクチャ」と「ラグビー」を掛け合わせて作った言葉で、わざと水を撒いて泥だらけにしたグラウンドで、ラグビーのようにボールを運びあうゲームのことです。「人のために泥をかぶれる人間になれ」をテーマとして掲げ、男女共学になった今も継続して行っている伝統的なアクティビティです。
また、この新入生キャンプには、選ばれた中学3年生の生徒が各クラスのリーダーとして同行します。各クラスに計36人ほどのリーダーがつきます。中学3年生は自分たちが中学1年生のときに先輩に接してもらったように新入生に接します。飯ごうすいさんや、メチャビーなどのアクティビティも一緒に行います。その中で中学3年生は言葉遣いの指導も行います。触れたことがあまりないために、敬語に慣れない新入生も、中学3年生の丁寧なサポートで徐々に敬語を使えるようになってきます。このように入学した直後から先輩の姿を目にし、サポートを受けながら日々過ごすことになります。これは、縦の関係を大切にする関西学院の典型的な例だと言えます。
中学2年生では、夏休みに岡山県の青島で4泊5日のキャンプを行います。青島は関西学院が所有する無人島です。一学年約240人を3つのグループに分けて行います。このキャンプには関西学院高等部の3年生や、関西学院大学の学生がリーダーとして一班5名ほどの班に1人ずつ付きます。そんなリーダーも中学生と一緒にテントを設営し、一緒のテントで眠り、日中は草刈りをしたりカヤックをしたりなど一日中一緒に活動します。中学1年生のときは中学3年生の先輩の姿がありましたが、中学2年生の時のキャンプではさらに年上の先輩の姿を見ることができ、生徒は刺激を受けるようです。
また、このキャンプの目玉アクティビティは、「1キロ遠泳」。岸沿いに張ったロープと島とを往復することで1キロ泳ぎます。もちろん水泳が苦手な生徒もいます。そんな生徒には、中学部にある一年中使える温水プールで特訓をすることで、毎年ほぼ全員が完泳しています。
中学3年生では11月に修学旅行に出かけます。4泊5日の日程で行われますが、毎年前半の2日間で訪れるのは長崎です。平和学習として班別に長崎の街を歩きます。ここでは被爆者の方が10~15人に1人ついてくださり、3時間近くかけて街を案内してくださいます。実際に起きた悲惨な歴史についてのみならず、平和であることの意味をも語ってくださり、毎年生徒は多くのことを感じ吸収して帰ってきます。後半の2日間は年によって行先やプログラムなどが異なります。今年の3年生は鹿児島を訪れました。そのうちの1泊は民泊を体験しており、生徒たちからはまるで家族のように接してくれたとの声が聞かれました。人とのふれあいを通して「自分たちは大切にしてもらえた」と感じる経験が重要なのではないかと考えています。
他にも海外研修や弁論大会などのプログラムがあります。 海外研修は希望者のみが参加します。20人ほどが2週間研修を行うオセアニア英語研修旅行と、10~15人ほどが2週間インドに親善訪問旅行に出かけるプログラムがあります。どちらも夏休み期間に開催されるため、部活を引退した3年生が参加します。
オセアニア英語研修旅行では、語学力の向上と異文化理解を図るため、英語圏の国や地域を訪問しています。日本を英語で紹介するプレゼンテーションの実施や、現地の学校での授業の参加などの経験を通して、現地の子どもたちや住民の方々との交流をしています。
インド親善訪問旅行では、農村部や都市部への訪問や「マザー・テレサの家」の見学を通して異文化に触れ、交流を深めることを目的としています。この旅行で人気のプログラムは、インドの子どもたちの家でのホームステイです。生まれた国は違えども家族のように接してもらい、一緒に食事をすることでインドの家族生活についても身を持って学習することができます。ホームステイでお世話になる家庭は比較的裕福な家ですが、そこから一歩離れれば、テントに暮らす人たちや物乞いをする人たちを目にすることになります。また、このプログラムは村から都会の観光地へと場所を変えていくため、国内での違いを感じることができます。このような経験を通して、貧富の差を目の当たりにした生徒たちは衝撃を受けて帰国します。インドに行くまでは、あまり勉強に身が入らず芳しい成績を得られていなかった生徒が、帰国後にガラッと変わり、勉強に打ち込むこともあります。世界の現状に触れ、今何が起きているのか、どのような課題があるのかを考える良い機会となっています。
弁論大会は、日本語で行われるものと英語で行われるものの2種類があります。日本語での弁論大会はクラス全員が原稿用紙4~5枚ほどに自分の主張をまとめます。生徒が選ぶテーマは、環境についてや、身近な日常生活の出来事についてなど様々です。高度でなくても自分の主張を書き記すことに重点を置いて指導しています。クラス全員が書いた主張をお互いに読みあって班代表を決め、そこからクラス代表を決定します。 希望者のみが参加する英語での弁論大会は、毎年20~30人ほどが参加します。実際に英語の先生に見てもらい、指導を受けることができます。

大学の施設、部活動やキャンプでのかかわり

―高等部や大学とのかかわりについて教えていただけますか。
本校は関西学院大学の真横に位置し、関西学院高等部とは同じ敷地内にあります。そのため、生徒たちは日々の生活の中で上級生の姿を頻繁に目にすることになります。 関西学院大学が隣にあるということで、中学部の生徒も部活などで大学の施設を利用することができます。また、蔵書数200万冊を超える国内有数の大学図書館も利用することができます。大学図書館には調べ学習の際に困ることがないほどの資料もあり、公務員試験や企業の採用試験のために勉強する学生の姿もあります。人生をかけて勉強に打ち込む彼らの姿から刺激を受ける生徒も多くいます。
さらに、関西学院大学の学生が学生コーチとして部活動に関わります。学生コーチは大学での授業が終わるとすぐに中学部の活動場所にやってきて、指導にあたります。中学部の生徒が試合の際は、学生コーチも同行します。スポーツ推薦入試がない中でも、多くの部活が活躍しているのは彼らのサポートもあるからでしょう。 すでにお話ししたように、キャンプなどに同行してくれるのも高等部や大学との連携があるからこそです。誰かの役に立てた時に幸せだと感じてくれる学生が多く、中学部出身の学生も今度はキャンプリーダーとして中学部に戻ってきてくれています。

人の痛みが分かる人間へ

―関西学院中学部に入学してほしい生徒や育てたい生徒像についてお聞かせいただけますか。
素直な子、興味関心を幅広く持って色々なことを頑張れる子にぜひとも入学してほしいと考えています。また、友達のために何ができるかなと考えられることも重要です。あいさつや言葉遣いは入学してからでも習慣づけることができますから。 入学試験の際に行っている面接では、最後に「いろんな人に支えられて受験勉強を頑張れたね。その感謝の気持ちを忘れないでね。」ということを受験者に伝えています。 人の痛みが分かる人間になってほしいという、我々が根底に持っている願いを生徒には中学部での生活を通して実現していってほしいです。

―どうもありがとうございました。

取材日:2018年11月9日
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