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【中学受験】模試直前の保護者の心のもち方は?…浜学園学園長が伝授!

小3女子の保護者です。塾の模試が近づくと親も躍起になり、子どもに勉強を教えて発破をかけてしまいます。それを意気に感じて前向きに取り組んでくれたらよいのですが、子どもはプレッシャーを感じるのか腹痛になるなどします。とは言え、模試によって塾のクラスが左右されるので、どうしてもよい点数を取ってほしいというのが親の本音です。
どのようなスタンスで、親子ともに模試に臨めばよいのでしょうか? また模試前に、親はどのように子どもに接すればよいでしょうか?

塾が考える模試の「ねらい」
 模試を課す側の人間が言うのもどうかと思ったりもするのですが・・・浜学園など塾が模試の問題を作るにあたっては、できるだけ100点満点がたくさん出ないように作らなければならないというのがあります。
なぜなら、全員が100点満点を取るようなことがあれば、受験したお子さんの得意分野や苦手分野が分からなくなってしまうからです。たくさんのお子さんが受験してくださいますから、きちんと実力に応じた成績のグラデーションができるように問題作成をしなくてはなりません。

模試などのテストというものは、受験したお子さんたちに「苦手な分野」や「解けない問題」を見つけてもらいたくて行っているのです。

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各テストが見据えているのは・・・
 特に小学3年生くらいを対象にしたテストは、入試の総合的な問題の出題というよりは、小6になった時に使える力を鍛えている段階です。その力を日々勉強して身につける感覚をつけていってほしいと考えています。が、いつもスムーズに勉強が進むわけではありませんよね。
例えば病気で塾の授業を欠席するなど、いろいろな都合で抜けてしまう単元もあります。その抜けたものを放っておいたまま6年生になって総合問題を解こうとすると、解けないのです。しかも、どこでつまずいているかは、とても分かりにくいものです。
ですから、小6の総合問題に徐々に向かうために、内容を小分けにして勉強していってるのです。そして、内容が進むたびにテストをしています。

浜学園であれば、授業の1週間後に復習テストを行っています。また小3であれば公開学力テストの内容は学校の授業の進度に合わせるようにしています。中学受験を目指す進学塾の多くは2月に新学年がスタートする傾向ですから4月には、塾ではすでに2か月分、学校より早く進んでいます。つまり、小3のある単元を塾で学習したら2か月後に公開学力テストで出題される・・・という感じです。そうすることで、学習した内容を公開学力テストで再度チェックできます。

塾の授業の1週間後にある復習テストで学習内容が理解できているかを確認し、その内容を2〜3か月後の実力テスト(模試)で再び確認する。それで理解が定着できていれば問題ありませんが、正答率が6割くらいの問題が間違っていたのなら、小6で必要になる力をつけ損ねていることになります。
そこで学校の長期休暇に行われる夏期講習や冬期講習で、力をつけ損ねている単元の学び直しをするのです。この方式を「スパイラル」と言います。少しレベルを上げながら学び直していきます。
算数では学年が上がると桁が増えたり、問題の文章が長くなったり条件が増えたりしますが、以前に習ったのと同じような名前の単元が出てきます。その時に、ここでまた理解しそびれていないかを確認し、少しずつレベルを上げながら力をつけていくのです。

模試でよい点数を取るより重要なこと
 模試で常によい点数を取ることは、もちろんよいと言えるのですが、これまでに述べたように、理解し損ねている点が見つかる方が実は後々価値があると言えるのです。

塾では模試などのテストの結果を基にしてクラス替えをします。クラスが上がり続ける、または上位クラスを維持し続けるのがよいと思われるかもしれませんが、実はクラスが下がった時に勉強方法を見直し、そして成績を上げて元のクラスに戻るという経験も、とても貴重なことなのです。

また、テストで間違えた問題を、どうやって補うのかということを考えるのも大切です。
例えば「夏期講習に、間違えた単元の授業がある。しっかり勉強しよう」と思うようになったり、学年が上がった時に同じ単元が復習テストできちんと解けるかどうかを意識するようになったりするとよいですね。
塾側も2~3か月後の模試で同じ単元を使った問題が解けているかどうかをチェックできるように問題作成をしていますから、それも上手く利用していただきたいです。

模試に向けての声かけは具体的に
 毎月の模試でいい結果を出してほしいという保護者の気持ちはわかります。ですが発破をかけてガーンといかせるのではなく、具体的なアドバイスをしてみましょう。
例えば「今月の模試では、ここを注意しよう」「前回、計算間違いをしてしまったから、今回は計算用紙をもう少しきちんと使って書いてみよう」「前回は時間が足りなかったと言っていたね。じゃあ次は時間を考えながら解いてごらん」などです。
模試の度に、何か一つ課題を設けるくらいにしてみるとよいでしょう。

模試の結果の受け止め方
 そして模試で、事前に話し合った課題がクリアできたなら「頑張ったね」と成果を認めてあげてください。
たとえ模試の点数が取れなかったとしても、それは今後、つけるべき力をつけ損ねているのを見つけられた・・・つまり次の課題が見つかったということなのです。そうしたら、また「何かやり方が違っていたのか?」「問題文を読むスピードを上げなければならないのか?」というように検証してください。

模試でのミスは経験値
 公開学力テストのように毎月ある模試は、些細な目標を達成していくことが大切です。大きな目標でなくてよいのです。
たいてい模試では、皆いろいろなミスをします。しかし、そのことが例えば浜学園の塾生が入試本番に強い理由であったりするのです。ミスをする経験、あるいは出題者の仕掛ける罠に引っかかった経験がなければ、入試本番で結構簡単にミスをしたり問題の罠にかかったりするのです。しかし、たくさんテストを受けてきた塾生たちは、その度に反省したり上手く切り抜けたりということを経験しています。つまり経験値が高いのです。こういう点も強みとなります。

模試の捉え方を柔軟に
 小学生が日曜日に模試を受けるというのは、もうそれだけで頑張っていると言えます。それを踏まえた上で、ぜひ、ご家庭独自の目標をおもちになって臨んでみてください。その目標が達成できたなら成果があったわけで、他にミスや間違いがあったなら、それは次の課題が見つかったということなのです。それらを次のテストで対策をしたり、季節講習で重点的に学習したり・・・と塾のスパイラル方式の中での位置づけを考えながら進めていっていただきたいです。

塾のクラスが変わるとプレッシャーを感じることもあると思いますが、まだまだクラスを戻すことはできますから、「戻るために、どうするか?」「頑張ったら戻れる!」ということを、お子さんにしっかりと経験させてあげてください。テストをしてクラス替えをするということには、こういう意味も含まれているのです。

保護者の方の心情も複雑だと思いますが、このようなことも心に留めながら頑張っていただければと考えます。

まとめ

  • 模試は子どもたちが苦手分野を見つけるためのもの
  • 点数のよさより、理解し損ねている点の発見に模試の価値がある
  • 模試のたびに何か一つ具体的な課題を設けてみる
  • 模試でのミスは経験値と捉えて入試本番に活かす

この「それ浜学園がお答えしましょう!」では、灘中合格者数、7年連続90名超え(2025年2月実績)を達成した「浜学園」の松本学園長が、中学受験や子育て情報をお届けします。 ※このコンテンツはYouTube【中学受験】進学教室浜学園チャンネル(https://youtu.be/evWktfvAWl4?si=y8tJxsSC_kH462kb)を参考にまとめています。
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