【中学受験】ダラダラと勉強する子に効果的な取り組みとは?…浜学園学園長が伝授!

小3の娘の勉強の取り組み方について質問です。勉強内容云々以前に、とにかく子どもがダラダラと取り組むのです。気が乗っている時は集中もするのですが、それも15分前後です。
反抗期もあるのか、何を言っても「ああでもない、こうでもない」と屁理屈を並べながらダラダラします。
一応、塾から出された宿題なり、毎日何かしら取り組んでいるのですが、このダラダラがなくなって、より集中できれば、より学力が伸びると思うのですが・・・・・・。何かアドバイスをいただきたいです。
反抗期もあるのか、何を言っても「ああでもない、こうでもない」と屁理屈を並べながらダラダラします。
一応、塾から出された宿題なり、毎日何かしら取り組んでいるのですが、このダラダラがなくなって、より集中できれば、より学力が伸びると思うのですが・・・・・・。何かアドバイスをいただきたいです。
「嫌々」な感じが出てくる年齢
多かれ少なかれ、どのご家庭もおもちの悩みかと思います。「反抗期」という言葉も出てきましたが、反抗期はもう少し上の年齢の印象がありますね。今回は、どちらかというと「嫌々」な感じが出てくる年齢と言えるかもしれません。もっと読む
15分区切りで集中する
例えば、普段お子さんが15分前後集中しているなら、今の段階では「集中する時間が15分」なのです。大人であれば30分もしくは1時間集中できるといえるでしょうが、子どもはそうはいきません。ですから、お子さんが「15分」という一区切りで集中するようにやっていく、ということから始めるべきだと考えます。保護者が子どもに「60分勉強させたい」と思うなら、「15分×4」という方式にするとよいのです。そして、少し軌道に乗ってきたり頑張りたいと思ったりしたなら「20分×3」としていくとよいでしょう。
15分ずつ、区切りごとに少し間をあけて気持ちを切り替えながら勉強するのと、「1時間勉強させなきゃ・・・(でも15分くらいしか集中していないだろうけど)」と思って1時間続けて勉強させるのとでは、残り45分でずいぶんと違いが出てくると考えられます。
ですから今の時点では、まず「15分勉強」として予定を組んでみるとよいです。15分ごとに科目を変えてもよいですし、間に別のことをする時間をはさんでもよいです。
焦らず少しずつ伸ばしていきましょう
今は勉強時間を長くしても、集中力が続かないところに知識や解き方を注ぎ込むのは効率が悪いです。今後、勉強時間を長くするには、少しずつ月日をかけて伸ばしていくのがよいと思います。お子さんも、いずれ6年生になりますよね。6年生といえば、まさに受験生で、小学生で最も頑張る年代になるのですが、その学年で受ける入試でも、試験時間が60分を超えることは、あまりありません。勉強を究めてきた6年生の受験生ですら、1科目で頑張れるのは60分なのですよ。しかも休憩をはさんで科目を変えて、です。
そう考えると、3年生で15分というのは妥当かもしれませんね。きっと本人の好きなことであれば、もっと長時間でもできるでしょう。
では「好きになる」には、どうすればよいか。そして、ご質問には「どうすればダラダラがなくなりますか?」とありますが、3年生くらいであれば、例えば新しい単元に入ってから、お子さんが「少しできた!」「少し前へ進んだ!」というのを保護者が認めてあげる、ということが大切です。これは学年が上がっても必要です。
一旦、それまでの成果を認めて褒めることが大切
例えば15分で計算問題をしたとして、これまではポロポロとたくさん間違えていたのが、そのうち、同じ時間内で同じように計算をしても、きちんと答えが合うようになってきたら、まずその時点で保護者がちゃんと褒めてあげないといけないのです。お子さんが次の段階に行く前に、一旦、それまでの成果を認めて褒めてあげないといけません。例えば計算の問題数を10個から20個に増やす前などにです。増やす前にまず「時間内で10個、きちんと解けたね」と褒めるのです。
「成果」と聞くと、大人は「クラスが上がった」「合格した」ということを連想しがちです。しかし子どもにとっての成果は、まず何といっても保護者に認めてもらったり褒めてもらったりすることなのです。
質問者のお子さんは、きっと反抗期というよりは「どれだけ頑張ったって、どうせ認めてくれない」と思い始めたのでしょう。
年齢的にも、入塾するまでは、お子さんは「これができたよ、見て」というように保護者の方に言っていたのではないでしょうか。けれど入塾して勉強し始めると、頑張って成果を上げても「どれだけ頑張っても褒めてもらえない。だったらやらない」と思って先が見えなくなってしまったのかもしれません。
子どもが努力を無駄だと思わないように
お子さんの「できたこと」ではなく、例えば「勉強時間」ばかりに目を向けていると、子どもはその時間、なんとか嵐が過ぎるのを待つような態度で過ごしてしまうようになります。だからこそ、何かできた時点でお子さんを認めてあげることは重要です。それをしてから次の段階に進むようにするのです。それをしないでいると、子どもは「どうせやっても、次から次へと勉強が上乗せされるんだな」と思うようになります。そして、勉強すればするほど自分の首を絞める・・・ということに気づくのです。子どもは賢いもので、そういった防衛本能が働くのですよ。
繰り返すようですが、やはり一度、成果を認め、褒めたうえで、次のステップに進めるように子どもが努力しようとすることを促すのが大切です
得意なことや好きなことであれば、集中できる時間は伸びる
そして3年生の今、15分集中できるのであれば、まず15分で計画を立ててみる。そのうちに、特に興味をもつもの・・・つまり得意なことや好きなこと、やれば褒めてもらえることなどが増えていけば、集中できる時間は自然と伸びていきます。「子どもを変えなくては」という保護者の思いもわかりますが、大人の発想も少し変えていきながら進めていかれるのがよいかと思います。
お子さんが小さかった時、一つ何かができたら、保護者の方も嬉しくなって褒めていたのではありませんか? それは、お子さんがいくつになっても同じです。そういう点も意識していただくと、お子さんの勉強に対する意欲が変わっていくのではないかと私は思っています。
これで万事解決とは思いませんが、考え方を少し変えてみていただくと、きっと保護者の方も少し楽になられる部分があるかと思っています。
まとめ
- 勉強は15分区切りでするように計画を立てる。(60分勉強するなら15分×4)
- 次の段階に進む前に、一度成果を認め、褒めたうえで次のステップに進めるように促す。
- 得意なことや好きなことは自然と集中する時間を伸ばせる。
この「それ浜学園がお答えしましょう!」では、灘中合格者数、7年連続90名超え(2025年2月実績)を達成した「浜学園」の松本学園長が、中学受験や子育て情報をお届けします。
※このコンテンツはYouTube【中学受験】進学教室浜学園チャンネル(https://youtu.be/8ECWJ79bEds?si=U9bCW2blLf6MR1Us)を参考にまとめています。
進学教室浜学園