【中学受験】佐藤ママが語る!「時間をかけない勉強法」で正答率を上げる!

算数の思考力・応用力問題について質問です。
佐藤さんは以前、算数の応用問題で「3分考えてわからなかったら答えを見て理解する」とおっしゃっていましたが、本当にそれで思考力や応用力がつくのでしょうか? 答えを見て3問解くのと、同じ時間で自力で1問解くのとでは、答えを見て3問解いた方が力はつきますか?
小5の我が子はすぐに答えを見るのが嫌いで、過去問の応用問題を解く時に最低でも20分は粘ります。正答率は6割くらいで、これを8割に引き上げたいと模索しています。
佐藤さんは以前、算数の応用問題で「3分考えてわからなかったら答えを見て理解する」とおっしゃっていましたが、本当にそれで思考力や応用力がつくのでしょうか? 答えを見て3問解くのと、同じ時間で自力で1問解くのとでは、答えを見て3問解いた方が力はつきますか?
小5の我が子はすぐに答えを見るのが嫌いで、過去問の応用問題を解く時に最低でも20分は粘ります。正答率は6割くらいで、これを8割に引き上げたいと模索しています。
自力で解き方を編み出さなくてよい
小学校の算数に関して言えば、割と勘が大切だと考えます。「自分で解き方を編み出す」ということは、あまりする必要はない・・・というか、できません。塾で習った解き方にいかに早く結びつけるのかが、解き方のコツなのです。「自力で解く」というのは非常に問題です。最難関の学校で出題されるとても複雑な問題などは自力で解く必要が出てきたりしますが、それでも20分も時間をかけていたら試験時間が終了してしまいますからね。
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時間をかけて粘っているように見えて・・・
基本的には、さっさと解く練習をしておかないといけません。時間をかけて解いていると、長く考える癖がついてしまうのです。そして、そういう時に限って手が動いていないのです。考えながら手を動かしていれば、解くのに20分もかかりません。しかも「20分」は時間がかかり過ぎです。これは粘っているように見えて要領がよくないと感じます。
早くどんどん問題を解かなければならない時は「3分」がリミットだとは思いますが、「ウチの子にはもう少し時間をかけて考えさせてあげたい」とおっしゃるのであれば「7分」ですね。浜学園の先生も「長くて7分」と言っていました。本当は3分でさっさと回すのが理想的。だけど、ゆっくり解きたいのなら「5分から7分」です。それ以上は長すぎます。
20分だと、本人は粘っているつもりでも、途中で違うことを考えていたりするのではありませんか? 子どもは20分間も真剣に考え続けられないと思いますよ。大学入試の問題ですら20分もかけていられませんから。
我が家の子どもたちも大学入試の時に、設問文の長い問題は30秒考えて後回しにするかどうかを判断したと言っていました。1分も2分も「う~ん」と考えていたら間に合わないのです。全部で6問ある科目を2分ずつ「う~ん」と考えていたら、それで合計12分過ぎてしまいます。そうすると時間が足りなくなるのです。ですから、やはり30秒で考えて「この問題は時間がかかりそうだ」と判断して後回しにし、時間のかからない他の問題から先に取り掛かるのです。
このように、さっさと頭を回転させる癖をつけておかないといけません。
最難関中学の算数の問題も、50〜60分の試験時間で7問も8問も出題されていたりします。そう考えると1問に20分もかけて考えていたら間に合いませんよね。
そのうえ正答率が6割ということは、半分ちょっとしか合っていないということですからね。やはり20分も粘っているというわけではなく、要領がよくないのだと思います。
問題を解く時は手を動かす!
算数の問題を解くときには、ひたすら手を動かさなくてはなりません。「ああでもない」「こうでもない」と考えながら手を動かしていると、ハッと気がつくことがあるのです。入試では初見の難しい問題が出題されます。解くのに時間がかかる子どもは、手を動かさずに「う~ん」と設問文を読みがちです。でも、それはいけません。手を動かさないと。
算数の設問文の1行目に「太郎くんが3kmの速さで~」とあれば「太郎くん3km」と余白にメモして、次に設問文に「次郎くんが~」とあれば同じようにメモをしていくと、そのうち「あ!こっちとこっちが行き合って・・・」と解き方の糸口が見つかります。そして旅人算であれば線を引いたりグラフを書いたり数字を書き込んだりしながら解き進めるのです。
手を動かさずに「う~ん」と眺めているだけで、実は20分くらい経ってしまうのです。それは結局、考えているうちに入らないのです。まずは手を動かしながら解いていくという習慣をつけなければなりません。
時間をかけるより問題数をこなす
「解答を見るのが嫌い」ともありますが、それで20分もかけてしまうのは、よくありませんね。子どもは、「丁寧に時間をかけてやれば、頑張ったような気になる」ようですが、そのやり方は変えないといけません。なぜなら他の子は、その間に10問くらい解いているからです。自分が1つの問題を20分考えている間に、他の子は10問解いている・・・比べてみたら、どちらが実力がつくか、わかるのではないでしょうか。
ですから、子どもが「答えを見るのが嫌い」と言っていたら保護者が「それでは勉強が間に合わないよ」「他の子は何問も先に進んでいるよ」「たくさんの問題を解いて、同じ問題を再び解く時にきちんと解けるようにしておけばいい」などと伝えてください。
例えば5年生になって1問に20分かけて「答えを見るのが嫌だ」と言っていたら、6年生での勉強についていけなくなります。割り切ることが大切です。
解答を見るのは悪いことでも何でもないですよ。
解答を見て、解き方を理解して、次回に解けたらよいのです。「解答を見ると負けた気になる」と子どもは思いがちですが、そんなことはありません。そのような事にこだわらず、解答を有効活用してください。
正答率を8割に上げるためにも、解く時間をもっと短く・・・例えば1問あたり7分ほどにしてみてください。そして、保護者が解いている様子を観察し、子どもが考えている最中に全然手を動かさず、メモを取ることもしていなければ、「手をどんどん動かして考えなさい」と言ってください。
とにかく目に見えるように図や数字を書く。そうすると、そこから思いついたり閃いたりするのです。問題を目で追って読むだけなら、何回やっても同じです。手を動かさなければ、きっかけもヒントも何も生まれません。 そして7分考えたうえで手を動かしていたのでは遅いですから、設問文を読みながらすぐに手を動かしていきましょう。7分経てば答えが書かれているという状態にしていきましょう。
解答の有効な使い方
「解答の見方」にも、コツがあります。手を動かさずに問題を眺めて考え続けた後に解答を見るのと、手を動かしながら問題を解いていて、どうしてもヒントが思い浮かばない時に解答を見るのとでは、ちがいます。
手を動かしながら考えた末に解答を見ると「あー!そうだったのか!」となります。実はその時に子どもは賢くなるのです。
これまでのやり方だと、きっと宿題をこなすのも大変だったと思います。7分で時間を区切って解いていく方法だと、問題の数もこなせるようになりますし、経験値が上がりますから正答率も上がります。
お子さんと問題の進め方について相談してください。
POINT
- 試験には制限時間があることを心得ておく
- 問題数をこなして経験値を上げる
- 問題の設問文を読みながら手を動かす
- 解答を見るのは悪ではない。有効に使う
この「佐藤ママが語る!」では、灘中へ3人合格、お嬢様は洛南中に合格され、そして東大理Ⅲへ全員進学された佐藤ママこと佐藤亮子(浜学園アドバイザー)さんのノウハウを紹介していきます。
※このコンテンツはYouTube佐藤ママチャンネル(https://youtu.be/BDp90xHoja4?si=mMTaX9X4WEQ3888v)を参考にまとめています。
進学教室浜学園