【中学受験】どうしたら子どもが自分事として勉強に取り組めますか?…浜学園学園長がお答えします!
小5男子の保護者です。息子は真面目に通塾していますが、親にやらされている感いっぱいで、全く自分事として取り組めていません。宿題も基本的には真面目に取り組みますが、時々答えを写している時もあります。
どうすれば自分事として取り組めるようになるでしょうか?
学校見学に行ったり、「将来仕事に就く際、勉強ができていた方が選択肢が増えること」などは話したりしていますが、響いていないようです。
どうすれば自分事として取り組めるようになるでしょうか?
学校見学に行ったり、「将来仕事に就く際、勉強ができていた方が選択肢が増えること」などは話したりしていますが、響いていないようです。
小5男子というのは・・・
小5男子のお子さんをお持ちの保護者であれば、きっと誰もが抱えられている問題だと思います。そんなことを言ったら元も子もないと思われるかもしれませんが、小5くらいの男の子に、「将来仕事に就く際、選択肢が増える」と言っても、響きません。これで「そうか!と言って急に勉強頑張り始めました」と言われても、腑に落ちませんよね。これは、無理だと思います。
ただ、このお子さんが「真面目に通塾している」ということは、まず大事なことです。非常によいことだと思います。それから、宿題も基本的には真面目に取り組んでいるということも、大事なことです。
結構、大人や保護者には勝手なところがあります。それは、小5くらいの子に対して、あるときは子ども扱いするんですね。ところがあるときは、急に大人にするようなことを要求してしまうんですね。それは基本的には無理なのです。
個人差もありますが、5年生くらいだと男の子と女の子で心の成長に差があるんですね。男の子は、まだまだまだまだ……子どもという状態の子が多いです。
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子どもは「褒めてもらいたい」ものなのです
小5で、中にはお母さんの背丈を抜きそうなくらい体の大きい子がいたとしても、勉強したり、運動したり、いろいろなところでは、まだまだお父さんやお母さんに、やはり褒めてもらいたいのです。褒めてばかりではつけ上がると思われる方もいるかもしれません。もちろん、悪いことをしたら叱る必要はあります。これは、怒るではなく「叱る」です。時間を守らなかったり、約束を守らなかったりしたらしっかりと叱る必要があると思います。
ただ、子どもが勉強や、これまでしたことがないことに取り組んだときには、これが大人から見れば大した一歩には見えないことだとしても、一歩踏み出せたならやっぱり褒めてあげてほしいです。テストが返ってきたときも、まずはよかったところを必ず褒めてあげてください。
大人はつい、良い部分があるとわかっていても、悪い部分を先に言ってしまいますが、「なんでこれできなかった?」ではなくて「こっちの科目がよくできてるね」と褒めてあげるところから始めてほしいのです。
遠い未来よりも「次」に目を向けさせて
当然、子どもに至らないところがあるのはわかっています。しかし、大切なのは「次、それに向かってどうしようか?」なのです。そういう態度でいないと、まず、子どもが物事を自分事として捉えるようにはなりません。
それこそ大学1年生くらいでも「就職がね」と言われてもピンとこないような人はいっぱいいると思いますから、そういう意味では、小学5年生に「将来の就職が」なんていうことを言っても響かないでしょう。
学校見学に行くなら
学校見学に行ったりするのはよいと思いますよ。例えば、保護者の方も、この学校に行ってほしいという希望があれば、なるべく生徒たちが楽しそうにしている文化祭などに連れて行ってください。定期テストの行き帰りの生徒たちがいるようなところに行ったら、余裕のない生徒たちを見て、「みんな勉強してて嫌だな」という気持ちになりますから。そこはタイミングを見計らってほしいですね。
小6の夏を超えるまでは・・・
おおむね6年生の夏を超えてこないと、なかなか自分事として捉えるようにはなっていかないですね。でも、最後、入試の前にはやはり自分が試されるようになるわけですから、気持ちも入ってきます。ですから、そこまではやはり良いところは褒めて、ルールや約束事を守らなければ叱るということが大切です。そうでないと、やる気にならない、自分事にはならないということを忘れないでください。子どもには、そんな遠い未来の話は届かないと思いましょう。
ただ、それでもなかなか言うことを聞かずに困るということであれば、例えば塾の先生に頼ることは非常に有効です。子どもは、いわゆる第三者の言うことを意外と聞いたりすることもありますので、お家での会話でよく名前が出る先生などをうまく頼ってみてくださいね。
大変なこともあると思いますが、頑張ってください。
まとめ
- 子どもは褒めてもらいたいものと心得る
- できていない点を指摘する前によい点を褒める
- 遠い未来より目の前のことをどうするか考えさせる
- 褒めると叱るの両方を大切にする
この「それ浜学園がお答えしましょう!」では、灘中合格者数累計3296名、20年連続、39回の合格者数日本一(2024年度実績)を達成した「浜学園」の松本学園長が、中学受験や子育て情報をお届けします。
※このコンテンツはYouTube【中学受験】進学教室浜学園チャンネル(https://youtu.be/LiLwvuhqpRc?si=Q9uJS6aBdz_RXtXv)を参考にまとめています。
進学教室浜学園