【中学受験】過剰に緊張する子への対応策とは?…浜学園学園長がお答えします!
小5の子の保護者です。我が子はコツコツ勉強を頑張って成績を順調に上げてきました。しかしやってもやっても不安な気持ちになってしまうようで、テストでも毎回過剰に緊張してしまいます。入試本番でどうなってしまうのか心配です。もっと自信をもって欲しいのですがどうすればよいでしょうか。
子どもには繊細なところがある
本当に真面目に勉強を頑張っているお子さんの中には、テストになると過剰に緊張してしまう子も当然いらっしゃいます。大人が思うより、意外と子どもは繊細なところがあります。私自身の体験で言うと、卒業していく子どもたちに、「あの時こんなことを言ってもらった」「こんなノートのコメントをもらった」などと言われることがあります。私は言ったことを忘れている場合もあるのですが、子どもにとってはその掛けられた言葉がとても響いているようです。
このように子どもたちは、大人から掛けられる言葉を心にしっかりと受け止めていたりするのです。
きっと逆もしかりで、嫌なことが子どもの記憶に残ってしまうこともあるでしょう。
真面目なお子さんほどテストで失敗するのがとても嫌でしょう。しかし、保護者のプレッシャーになってしまうといけませんが、子どもの緊張には保護者の方の日頃の様子も大きく影響するのではないかと思います。
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親の不安は子どもに伝わるもの
入試当日の朝、塾の先生は門の近くに立って生徒を激励する、いわゆる「入試激励」というものをします。あの時、親子で顔かたちも似ているからでしょうが、親子揃って同じ顔をして来ることが見られます。多くはお母さんが送りに来ていますが、お母さんが不安そうな顔をしていると、子どもの顔も不安そうですね。 それとは対照的に、入試本番だからもう少し緊張した方がよいのではないかと思うほど明るく来る親子もいらっしゃいます。やはり同じような価値観の中で生活している親子ですので、似てくるのです。この質問をしていただいた保護者の方も、不安な気持ちをもつ傾向にあるのではないでしょうか。きっと子どもにもそういう気持ちが伝わってしまうのです。
親は時には演じることも必要
大変かもしれませんが、少し「演じる」ということをしてみませんか。それはどういうことかというと、何も気にしていないような態度を演じるのです。どっしり構えて、ちょっとやそっとの失敗を悲観的に捉えず「こんな失敗もあるな」ぐらいに思っているように見せるのです。お子さんも、テストに非常に緊張してしまうぐらいきちんと考えているのですから、保護者が気にせず「こんな失敗したんだ」という様子でいても、すぐに「何だ、間違ってもいいんだ」とはなりません。 真面目な子は重く捉えてしまいますので、緊張はすぐには直りません。すぐに直せる魔法の言葉があったら嬉しいんですけどね。ともかく、子どものテストに対する緊張感を解くならば、一度ご家庭の中での緊張感を解いてみてください。
緊張と楽に思うバランスが大切
我々も入試当日の朝、子どもたちに緊張しないよう言ってあげようと思いますが、急に緊張がほぐれることはありません。しかし、緊張もまた大事ではあるんですよね。今、お子さんは過度に物事を重要視してしまっているのでしょう。緊張が0になってもいけませんが、少し楽にしてあげるというバランスが大切なのです。
そのために、保護者は役者にならないといけないのです。少し自分の不安な気持ちをおさえてみてください。そうすると、少しずつではありますが、お子さんもバランスが取れてくるようになると思います。
まとめ
- 子どもは大人の言葉に影響を受けやすいと自覚する
- 子どもに過度な緊張をさせないよう、親が気にしていない態度を演じることも必要
- 緊張も過度にしなければ悪いものではない
- 子どもが緊張と楽に思うバランスがとれるようになるように接する
この「それ浜学園がお答えしましょう!」では、灘中合格者数累計3296名、20年連続、39回の合格者数日本一(2024年度実績)を達成した「浜学園」の松本学園長が、中学受験や子育て情報をお届けします。
※このコンテンツはYouTube【中学受験】進学教室浜学園チャンネル(https://youtu.be/-KJiElvODg8?si=Xn7f0qqrFSptxwpp)を参考にまとめています。
進学教室浜学園