塾の宿題というものは･･･

  たいてい、塾は家庭学習の課題（宿題）を出します。全てできるのが一番よいと思うかもしれませんが、実はその課題は、できないことを探す作業でもあります。
できることを何回も繰り返しやり抜くことがよいことだとは決して言えません。勉強は、進めていく中でつまずく部分があり、それを改善することで次に向かおうとするものです。
子どもは大人と違い、毎日何か新しいことを身につけたり、経験したりしています。日々の進み具合に違いはあるかもしれませんが、何かしら伸びているのです。

成績が下がった時にするべきことは･･･

「そうは言っても、子どもの成績が上がりません」と思うかもしれませんね。ただ、同じ年代の子どもが同じ経験をして同じ努力をすれば、皆同じように伸びますから、模擬テストなどの成績を偏差値で相対的に表すと、上がらないのです。
ですが、ご相談のように「もうやらない」と言い勉強をしなくなる子どもがいると、逆転が起きるのです。成績が上がる子どもがいれば、当然下がる子どもも現れます。そうなった際に、下がった成績にこだわってしまうと苦しくなります。
そうではなく、できるようになったことを認め、できないことをどうやって解消するか考える、という姿勢が大切です。

子どもにとって最高のご褒美とは･･･

  子どもは本来褒めてほしいと思っていますから、「なぜ間違えたの？」と言われると辛いものです。最高のご褒美はやはり保護者の方が褒めてくれることですので、それを少し心がけていただきたいと思います。
決して「全てを褒めてください」というわけではありません。できたことをしっかりと褒めてから、できなかったところの対処に取り掛かるのです。
そうでないと、子どもにとっては不愉快ですし、ご相談内容にあるとおり、宿題を終えるのに時間がかかります。

宿題が早く終わった時ほど要注意

そして、お子さんはまだ2年生ですから、勉強の時間は短めに設定してください。
一つ気がかりなのは、保護者の方は、子どもの課題が早く終わったら何か新しい教材を見つけてきて「これもやったら？早く終わったんだから」「せっかく早くできたんだし、このテストのやり直しもやってみたら？」といった言葉をかけてしまってはいませんか？　子どもは「早く終わったら遊べる」と思っていたはずです。

それをすると、子どもは、しなければならないことをゆっくりとこなすようになります。「勉強しろ」と言われた時間を最大限に使うことでしか防御ができません。

勉強が早く終わってもまた新しい勉強が降って湧いたら、勉強以外の次のことができないのです。
きっとそのうち、子どもはダラダラとし、なかなか勉強を開始しなくなります。時間どおり始めて早く終わってもタスクが上乗せされるのですから、できるだけ開始を遅くして、指定された時間の終了間際で課題を終わらせるようになります。

「早く終わらせよう」と子どもが自ら思えるように

ですから勉強の上乗せを、できる限り控えることを心がけてください。時間がかかるのは、時間をかけるようにしている部分もあるのです。
子どもが「課題を早く仕上げられたら勉強が早く終わることもある。それならば授業をしっかり聞いてきて、早く終わらせよう」と思うようにしなければなりません。

以上、2つの点に分けてお話ししました。ぜひ参考にされてみてください。

まとめ

• まず子どものできた点を認め、褒める
• できた点を認めたうえで、できない点について話す
• 子どもがダラダラするのは防御の一つ
• 子どもが宿題を早く終えても、勉強の上乗せはしない

進学教室浜学園