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【中学受験】感情の起伏が激しい子どもへの対処法とは?…浜学園学園長が答えます!

小4男子の保護者です。息子は、塾に通っていますが、嫌な感情を態度に出したり、高圧的な態度や言葉を発したりします。こちらもイライラし、毎日のように喧嘩となり心身ともに疲れました。あまりにも酷いので、「もう勉強しなくてもいいよ」と言うこともあります。また、ゲームができないと泣いたりして起伏が激しいです。だからといって見放すことはできず、どうしたらよいでしょうか。

子どもは自分の意志で塾に通っているわけではありません
  感情の起伏の激しさの程度はいろいろだと思いますが、どこのご家庭にも多かれ少なかれ、起こっていることなのかと思います。

お子さんが自分から興味をもったり、受験したいと塾を見つけてきて「通いたい」と言ったりしたのならまだしも、そういうことは、めったにありませんよね。だいたいは保護者の方に手を引っ張られるようにして、塾通いを始めたようなところがあると思うのです。そうすると、当然、子どもは興味をもっているわけでも、自分で目標をもって始めたわけでもないので、やらなければいけないとわかってはいても、何が成果なのかということはわからないのです

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保護者から褒められることほど嬉しいことはないのです
  では、子どもにとって何が成果や達成になるかというと、保護者の方から褒められることです。これが思いのほか子どもにとっては嬉しいことなのです。とはいっても4年生ぐらいの子どもは褒められたいと思いつつ、当然ゲームもしたいのです。

そんな中で宿題の量などを見ると、子どもは「これは終わらない」と思うわけで、そうすると「親に褒めてもらえない」と考えます。そういう思考になっているのに、それでもやるでしょうか。きっと子どもは「もうやらない」となりますね。初めから褒められる可能性がないのですから。そうしたら、もうやらないと駄々をこねるしかないのです。

その一方で保護者の方から「じゃあもうやらなくていい」と言われたら、これはもう褒められないことを突きつけられているということになります。それは子どもは嫌ですよね。やはり褒めてもらいたいですから。

我が子に合わせた基準設定が大切です
  そもそも塾にはたくさんの生徒が来ていますから、基本的に楽々とできるような課題設定はしていなくて、どの子にとっても少ししんどいのです。すると当然、通い始めたばかりの子や、なかなか勉強に興味が向かない子にとってはとてもハードルが高いこともあります。そうなると子どもは、褒められないなら「もう嫌だ」と言うしかないですし、親から「やらなくてもいい」と言われたら、これも褒められることはないのですから、子どもはどうしたらよいのかわからなくなるのです。

ぜひ、保護者の方は塾の学習の基準を「これ以上はもうやらなくてもよい」基準だと思ってください。そして、その進み方や、こなせる範囲というのは、お子さんの様子を見ていただきながら、「少しずつ前へ進めていく」というようにしてください。そして、その子それぞれの基準をクリアしたなら、ちゃんと褒めてあげてください。隣の芝生は青く見えますから、保護者の方は、「同級生の○○ちゃんはこんなにやってる」「宿題がまだこんなにある」などと言ってしまいがちです。しかし、周りの子がどんどん進んでいって、我が子だけが置いてきぼりになるなんてことはありません。

小学生が勉強している範囲ですから、どこまでも引き離されていくものではないのです。浜学園ではスパイラル方式といって、学年が上がった時に、必ず同じ理屈を使いながら学習するレベルを上げていきます。ですから、保護者と子どもの今置かれている環境や、状況などを考慮して、その中でお子さんに合った一歩を考えてあげてほしいのです。子どもによってそれぞれ一歩の大きさは違いますから、それを塾の基準ではなく、お子さん目線で考えてあげてください。

その代わり、楽々と子どもがこなせるものではなくて、少しだけしんどい課題を設定するとよいですね。思いっきりしんどいものだと、もう子どもはやりませんから、「少しの一歩を踏み出せる状態」をお考えいただければよいかと思います。

教育相談を利用してみてください
  それがなかなか見極めにくいということであれば、塾の教育相談を利用するのもよいですね。そうすると、「国語はどんどん行ける」「算数は……」など、科目によっての違いもわかると思いますので、「こういうところをやってみましょう」など、アドバイスできると思います。そうして、そこをがんばったら褒めてあげることが大切ですね。

子どもには爆発的に伸びる瞬間があるのです
  大人になると、少しずつ進めていってどんどん伸びていくことはもう少ないと思いますが、小学生をお預かりしていて面白いのは、少しずつのステップで進んでいても、あるとき意識が入ると急激に伸びる、いわゆる「化ける子」がいることです。このように、大人になるまでのどのタイミングで伸びるのかは人によって違いますから、今すべてを投げ出したりすることがないよう「少しの負荷」を意識していただくとよいと思います。

子どもにとっての一番のご褒美は、やはり私たち先生に褒められるより、保護者の方、お父さんお母さんから「頑張ったね」と言われることです。自分の子どもの頃を思い出していただくとよいかもしれません。ですから、「少しずつ」という意識をもって、褒めていただければ嬉しいなと思います。

まとめ

  • 子どもにとって一番うれしいことは親から褒められることだと意識する
  • 宿題の量を我が子に合わせて調整する
  • 宿題は少し負荷がかかる程度を意識する
  • 我が子の成長を他の子どもと比べない

この「それ浜学園がお答えしましょう!」では、灘中合格者数累計3185名、19年連続、38回の合格者数日本一(2023年度実績)を達成した「浜学園」の松本学園長が、中学受験や子育て情報をお届けします。 ※このコンテンツはYouTube【中学受験】進学教室浜学園チャンネル(https://youtu.be/zLXZSNF3Fk8?si=nGRTaHmfNQ8DlW7N)を参考にまとめています。
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